宝石が彩るジュエリーの世界:宝石のセッティング
最終更新: 2026-02-27


日常使いに適したセッティング
宝石のセッティング(留め方)は、衝撃や日々の動きの中でも石をしっかり固定し、ボディピアスとしての快適さと安全性を保つために欠かせません。留め方次第で、石の外れにくさや、肌に触れたときの感触が大きく変わります。
セッティングに求められること
ボディジュエリーのセッティングは、一般的なジュエリーではあまり想定されない条件にさらされます。睡眠中やシャワー、運動など、日常の中でも石が外れないように固定できることが基本になります。
同時に、宝石を魅力的に見せながら、傷や欠けを防ぐために衝撃から守る役割も担います。
また、衣類や髪、皮膚組織に引っかかる鋭い角や「ひっかかりポイント」をつくらないことも重要です。
リングやネックレスのように外して休ませられるジュエリーと違い、ボディジュエリーは着けっぱなしになることが多く、常に負荷がかかります。そのため、つくりの頑丈さが欠かせません。
プロングセッティング
プロングセッティング(爪留め)は、金属の爪で宝石のガードル(最も幅が広い部分)を数か所押さえて固定する方法です。爪の本数は安定性に直結します。小さめの石なら4本でも十分ですが、大きい石には6本や8本を使うことで固定力が高まります。
爪の先端は、衣類や髪、肌に引っかからないよう、なめらかに仕上げる必要があります。やわらかい石には、セッティング時に爪を微調整しやすいゴールドが適しています。一方、チタンやスチールは硬く曲げにくいため、より精密な加工が求められます。
プロングは石本体に加えて爪自体の高さも出るため、全体の出っ張りが大きくなります。装着部位に合うかどうかは、石だけでなくセッティングを含めた総高さで判断しましょう。
ベゼルセッティング
ベゼルセッティング(覆輪留め)は、宝石の外周を地金でぐるりと囲んで固定する方法です。石が横から当たりにくく、衝撃に強いのが特長で、守られ方が大きい分、安定性も高くなります。プロングに比べて低めの高さにしやすく、とくにカボションカットとの相性が良い方法です。
デメリットは、石の縁が金属で隠れる分、見える面積が少し減ることです。ただ、ボディジュエリーでは、宝石を大々的に見せることよりも、長く安心して使えることの方が大事な場合も多く、ベゼルセットはまさにボディジュエリーに適した選択肢とも言えます。
チャンネルセッティング/パヴェセッティング
チャンネルセッティング(レールセッティング)は、2本の地金のレールの間に小さな石を一列に並べて固定する方法です。パヴェセッティング(パヴェ留め)は、小さな石を密に並べ、極小の爪や彫り留めの粒で留めていきます。どちらも華やかな見た目が特長ですが、製造精度が非常に重要で、つくりが甘いと石が外れやすくなります。
ボディジュエリーでは、高さと表面のなめらかさが特に重要です。チャンネルセッティングやパヴェセッティングは特定のデザインや部位に向いており、金属の加工性が求められるため、ゴールドとの相性が良い傾向があります。負荷の大きい部位には不向きです。
ボディジュエリーならではの配慮
新しいピアスホールに使用する場合は、オートクレーブ滅菌に耐えられるセッティングであることが望ましいケースがあります。治癒中から長期着用まで、肌に触れる面が滑らかであれば、刺激やトラブルを防ぎやすくなります。
また、ボディジュエリーでは石の固定力にも、より注意が必要です。指輪であれば石のゆるみに気づきやすい一方、耳などの部位では見落としやすくなります。
ボディピアスに宝石を固定する際は、接着剤の使用は避けてください。接着剤は経年で劣化したり、有害な成分が出たり、オートクレーブ滅菌で破綻したりする可能性があります。ボディジュエリーに適しているのは、プロング、ベゼル、チャンネルのように機械的に固定する方法です。接着剤に頼る構造のものは、ピアス用途には不向きです。
賢い選び方のポイント
セッティングは、装着部位と生活スタイルに合わせて選びましょう。石の高さだけでなく、セッティングを含めた総高さで出っ張りを確認すると安心です。

品質チェックの目安は、エッジがなめらかで、石がしっかり固定されていることです。セッティングの種類によって適した素材は変わるため、ボディジュエリーに特化した知見のあるメーカーを選ぶことが大切です。
MAYのこだわり
MAYでは、ボディジュエリーに適した宝石セッティングを熟知したメーカーとパートナーシップを結んでいます。日常の負荷を前提に、なめらかな仕上げ、石の保持力、部位に合う高さを設計し、安心して着け続けられる品質を追求しています。この専門性は、一般的なファインジュエリーの製造とは異なる、ボディジュエリーならではのものづくりです。
次回は、ゴールドジュエリーを美しく安全に保つためのケアと保管について解説します。





