ボディジュエリーの素材:金属編

ボディジュエリーに使われる素材は、ピアスの治りやすさや、長く快適に使えるかどうかに直結します。プロのピアッサーが主に扱うのは「チタン」「ステンレススチール」「ニオビウム」「ゴールド」の4種類。それぞれにメリットや特徴があり、自分の体やライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
チタン

チタンはボディジュエリーの素材として最も安心できる金属のひとつ。医療用インプラントにも使われる ASTM F136 規格に準拠しており、体に埋め込んでも安全とされるほど高い生体適合性を持っています。そのため初めてのピアスにもよく選ばれています。
さらにチタンは強度がありながらとても軽いのが特徴。スチールの約半分の重さなので、治癒中の組織に余計な負担をかけません。
また「陽極酸化処理(アノダイズ加工)」によって色を変えられるのもチタンの魅力。塗装やメッキではなく、表面の酸化皮膜の厚みを調整することで発色させるため、色は金属そのものの一部です。剥がれたり有害物質が出たりする心配がなく、安全にカラーバリエーションを楽しめます。
ステンレススチール

「サージカルステンレス」という名前はよく耳にしますが、実は基準があいまいな場合もあります。ボディジュエリーで使われるべきは ASTM F138 規格に準拠した医療グレードステンレスです。医療の現場で長年使われてきた信頼性の高い合金で、安全性が確認されています。
高品質なステンレスジュエリーは、まるで鏡のようなミラーフィニッシュ(鏡面仕上げ)が特徴です。光沢が長持ちするだけでなく、丁寧に研磨された滑らかな表面は装着時の快適さにもつながります。
リングは「アニール処理(熱で金属を柔らかくする加工)」を行うことで柔軟性が増し、装着がしやすくなります。強度や耐食性はそのままなので、長期間安心して使える素材です。
ニオビウム

ニオビウム(ニオブとも呼ばれる金属)は、ボディジュエリーの世界では根強い人気があります。純金属であり、アレルギーを起こしにくい高い生体適合性を持っているのが特徴です。
チタンよりも柔らかいため、リングを体に合わせて微調整したいときに最適。特にダイスやセプタムといった複雑な部位のピアスで活躍します。それでいて腐食にも強く、体に優しい素材です。
さらに発色の幅が広く、チタンでは出せないオパールのような色味や濃いパープルも表現可能。加熱処理で黒くすることもできるため、独特なカラーを求める人に選ばれています。
ゴールド

ゴールドジュエリーは不変の美しさを持ちますが、どんな金でも良いわけではありません。ボディジュエリーに適しているのは14金以上、できれば18金。低カラットのゴールドは不純物が多く、逆に24金に近い高純度のゴールドは柔らかすぎて耐久性に欠けます。
ホワイトゴールドではニッケルではなくパラジウムを使うため、アレルギーの心配も少なく安心です。製造過程でも合金のバランスや仕上げには厳しい品質管理が求められます。
ただしゴールドは柔らかいため、チタンやスチールに比べると傷が付きやすいのが弱点です。細かい傷は菌が残りやすい表面を作ってしまう可能性があり、特にピアスを開けたばかりのホールにはあまり向きません。基本的には治癒したホールや、特別なシーンでの使用におすすめです。
ジュエリー選びのポイント
ジュエリーを選ぶときは、自分の体質やピアスを開ける部位、ライフスタイルに合った素材を考えることをおすすめします。

- アクティブに動く人には軽いチタン
- 金属アレルギーが心配な人にはニオビウムやチタン
- ラグジュアリーな雰囲気を求めるなら18金
いずれにしても「体に優しい素材」を選ぶことが、長く安心して楽しむための第一歩です。
MAYのこだわり
MAYでは、安全性と美しさを兼ね備えたジュエリーだけを取り扱っています。
- チタンは ASTM F136 規格準拠
- ステンレスは ASTM F138 規格準拠
- ゴールドは主に18金(ニッケルフリー)を使用しています
信頼できるメーカーとのみ提携し、長く安心して使えるジュエリーをお届けしています。
ボディジュエリーは単なる装飾品ではなく、あなたの体と一緒に長く付き合っていくもの。MAYはその時間を、美しく安全にサポートします。
次回は「ガラスジュエリー」についてご紹介します。金属とは違う、まったく不活性な素材ならではの魅力を掘り下げていきます。