ボディジュエリーの素材:ガラス編

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ガラスは、ボディピアスジュエリーに独自の魅力をもたらす素材です。金属とは違い、芸術的なデザインに加工できる柔軟さを持ち、ファイアポリッシュ(火研磨)によって驚くほど滑らかな表面に仕上げることができます。

ガラスの種類や加工方法を理解すると、高品質なガラスジュエリーがピアスとして優れた性能を発揮する理由に納得できます。

ガラスがボディジュエリーに選ばれる理由

ガラスは「非晶質」と呼ばれる特殊な構造を持ち、固体と液体の両方の性質を併せ持っています。この特性により、職人は自由度の高い造形ができ、金属以上に滑らかな仕上がりを実現できます。ファイアポリッシュで仕上げられたガラスジュエリーは、炎の処理によって生まれるつややかな表面が特徴で、肌に触れても心地よい感触を与えます。

また、金属アレルギーを持つ人や、より不活性な素材を求める人にとってもガラスは理想的な選択肢です。腐食や酸化が起こらず、成分が溶け出すこともないため、使い続けても変わらない安心感があります。

ソーダライムガラス:もっとも一般的な種類

ソーダライムガラスは、世界で製造されるガラスの約9割を占める最も身近な種類です。シリカ(60〜75%)、ソーダ=炭酸ナトリウム(ソーダ灰)(12〜18%)、ライム=石灰(酸化カルシウム/炭酸カルシウム)(5〜12%)を主成分とし、加工のしやすさからボディジュエリーにも幅広く使われています。

信頼できるメーカーは、鉛を含まない高品質なソーダライムガラスを使用します。棒状やブロック状の素材を職人が炎で加工したり、研磨して形を整え、最後にファイアポリッシュで仕上げることで、追加の研磨を必要としない滑らかな表面が完成します。

ホウケイ酸ガラス:強さと耐久性

ホウケイ酸ガラスは約80%のシリカと13%の酸化ホウ素を含み、熱や衝撃に強く傷も付きにくい性質を持っています。本来は理化学器具のために開発された素材ですが、その丈夫さから日常使いするジュエリーにも適しています。

職人技が光る加工技術

高品質なガラスジュエリーは、専門的な技術と職人の経験から生まれます。

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フレームワーク(炎加工)
ガラス棒をバーナーで熱し、重力や工具を使って形を整える方法。繊細な手作業により、角のない滑らかな形が仕上がり、装着時も快適です。

ラピダリー技法
ダイヤモンドでコーティングされたホイールを使い、ガラスブロックをカット・研磨して精密な形を作る方法。何段階も磨きをかけることで鏡のようなつやを実現し、水冷で熱による歪みを防ぎます。

ファイアポリッシュ
仕上げの工程として炎を当て、追加の研磨を行わずに表面をつややかにする方法。機械では出せないほどの滑らかさを生み出します。

色と仕上がりの個性

ガラスの色は、溶解時にごく少量(通常1%未満)の金属酸化物を加えることで作られます。手作業で作られるため、色味にはロットごとにわずかな違いが生じますが、これは欠点ではなく、むしろガラスならではの個性です。

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また、成形時に再加熱すると色が微妙に変化することもあります。熟練の職人はこの特性を理解し、素材の持つ自然な美しさを活かして作品を仕上げます。

選び方のポイント

ガラスジュエリーを選ぶ際は、製造技術や表面の仕上がりを確認しましょう。ファイアポリッシュされたジュエリーはざらつきや工具の跡がなく、指で触れるとすべすべしているはずです。また、一般的なガラス工芸品ではなく、ボディジュエリー専門のメーカーが手掛けたものを選ぶことが大切です。求められる基準や技術はまったく異なるからです。

信頼できるメーカーは、日常的な使用を前提にした素材と製法を選び、長く安心して使えるジュエリーを提供しています。

MAYのこだわり

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MAYでは、ガラスボディジュエリーの先駆者として20年以上の歴史を持つ ゴリラグラス(Gorilla Glass)と独占的に提携しています。

熟練の職人による製造技術で、表面は驚くほど滑らかに仕上がり、体に適した形状を実現。破損につながるストレスポイントもなく、安心して長期間使えます。ゴリラグラスはフレームワークやファイアポリッシュといった伝統的な技術を磨き上げ、機械加工では実現できない品質を生み出しています。その信頼性とこだわりが、ゴリラグラスを選ぶ理由です。


次回は「シリコン素材」について。その独特な柔軟性と、ボディジュエリーならではの使いどころをわかりやすく解説します。